回復への試行錯誤④寝不足必至の小説を読む
摂食障害になったら「前はあんなに好きで、夢中だったことに、なぜか集中できなくなった」ことって、ないでしょうか?
私はいくつかあります。
もともと多趣味なのですが、なかでも
●ダンスを踊る・観る
●海外ミステリー(小説)を読む
●海外ドラマ鑑賞
●海外サッカー観戦
●料理を作る
のは、とくに大事にしてきた趣味でした。
ダンスだけは発表会のリハーサルがあるので何とか続けているものの、その他には以前ほど集中できなくなってしまいました。
ドラマは見切れなくて、いつもHD残量数%との闘い。ミステリーも読みかけて放置したものが多数。サッカーも試合を追いきれず、サッカーチャンネル解約。料理はもう外食ばかりで、過食嘔吐におびえながらも外食がやめられない。劇場でのダンス鑑賞は楽しみですが、家でダンスのDVDを観なくなった。
いつも「食べること」に振り回されて、感情のアップダウンが激しくて、気が散ってしまうから、特に「家で楽しんできたこと」に集中できない、というのが分析結果です。
前はあんなに家でのんびり好きなことをして過ごす時間が楽しみだったのに、帰宅するとつまらないなと思う。
家に帰りたくなくて、外で食事をして飲んで酔って過食嘔吐して、さらに気持ちがふさぐ。
翌日は自己嫌悪のせいで抑うつ状態になり、ますます気持ちが落ちて、家にいたくなくなり、外で飲んでしまう。
そのエンドレスループを防ぎたくて、前みたいに家で好きなことをしようと思っても、今は「摂食障害の自分のこと」にばかり頭がいってしまい、気持ちが反らせない。
こうしてブログを書いているのも、気持ちを反らしているようで、かえって集中を深めてしまってるかもな……とも思います(汗)
それで、ちょっと考えてみました。
<ポジティブなループ>
家にいる時間を増やす(せめて週4日は夜、家で過ごす)⇒家だと飲まないから、過食もしない⇒飲まなければ、好きなことに集中できる時間が増える⇒気持ちを反らせる日が増える⇒だんだん過食嘔吐の習慣が減る
と考えると、何かしら「いい意味で」「無理なく自ら進んで」私が家にいたくなる仕掛けが必要です。
かつて、学校の授業をサボったり、翌日仕事なのに朝まで寝ずに過ごしたりしてまで集中したものは何か?
……私の場合、それは読書なんです。続きが気になる小説があると、小走りで家に帰って、まさに寝食を忘れて読みふける。
でも、先に書いたとおり、今は海外ミステリーだと集中できないし、そもそも「寝食を忘れるほどの小説」はそうそう出会えるものじゃない。
年に80冊近く読んでますが、そこまでの作品ってせいぜい年に5冊以下です。
と思うと一瞬、諦めかけましたが、頭の中によみがえる記憶がありました。
その人の新刊が出ると、毎回夜も寝られないほど夢中で読みふけった小説があったはず…しかもそれは、かなりの長編で分厚くて、一気読みしたいのに読み終わらないから、ページを繰る手がもどかしく、眠れぬ夜は数晩にもわたった…そんな小説があったような……。
思い出しましたよ! それは、
子どものころから海外のミステリーにばかり親しんできた私ですが、京極堂シリーズは好きで、学生時代に新刊が出ると楽しみにしていたものでした。
だけどなにしろ、この分厚さ(笑)
社会人になって持ち歩くのも大変だし、深夜残業も多い職場だったのでなかなか読み切れず、5作目あたりから読み切れないままになっていました。
でも今の私には、この分厚くて、面白くて、読む手が止まらなくて、お酒なんて飲んでる場合じゃなくて、外に出るのも嫌!続きが気になって、速攻で帰りたい!って思っちゃうほど、集中できる小説が絶対に必要。
あと、外に持ち歩けない分厚さ&重さ、というのも大事なポイント(笑)
いつもカバンに本を入れているのですが、そうすると「帰り道、お酒飲みながらこれ読もうかな」と、またひとり外食に出かけて、そこでほろ酔いになり、過食嘔吐のパターンをたどってしまう(もちろん、読んだ内容なんて頭から消えうせるから、いつまでも読み終わらない)。
この分厚さならば、さすがに「家で読もう」ってなるから、ありがたいです。
「京極堂」シリーズであれば、私の悪い習慣を断ち切る力がある気がする。
そう感じて先日、古本屋さんから取り寄せました。
昔すでに読み終えた分も含め、出ているものは全部買いました。
今週から読み始めたのですが、かつて大好きだったシリーズの登場人物たちが出てくるたび「懐かしい~!」と嬉しい気持ちで。
少しずつ謎が深まってきて、だんだんまた読書時間が増えてきています。
まだ試行錯誤の段階ですけど…なんでもトライしてみなきゃわからない!
昨日の「お食事記録」で書いたけど、ここ数日、本当に「このまま過食嘔吐がエスカレートしたらどうしよう」という恐怖心が募っています。
だってたぶん、みんな、そうだったから(涙)
同じ病気に苦しむみなさん、最初は私と同じで「週に何度か、やっちゃった…どうしよう」というところから、いつの間にか頻度が増えていったんだ、とわかってきたから。
今のうちに、できることはトライしたい。
そう気持ちを奮い立たせて、頑張っています。