3歩進んで2歩下がってもいい~ダイエットと摂食障害と素直な心

大好きなダンスをもっと上手に踊りたくて、糖質制限ダイエットを始めたらつい行き過ぎて、摂食障害を患ってしまいました。今は治すためにセラピーを受けながら、健康的なダイエットを模索しています。日々「私ってこういう人間だったんだ」と、病気から学ぶことがたくさん! 回復記録、揺り戻し記録、克服のヒント、素直な気持ちを書き綴っていきます★

摂食障害を自覚するまで⑦覚醒したとき

前回はこちら

 

前々から「もしかして私は摂食障害ではないか」と思っていたものの……

重い腰を上げて、ネットで調べはじめるまでは時間がかかりました。

仕事柄「私はヘルスケアに詳しい」「私は健康的なダイエットができる」と思っていたし、さらに性格的に「私は自制心が強い」「私はコントロールが得意」と思っていたから、まさかメンタルに支障が出ているなんて、思ってもみなかったのです。

 

整理してみると、私が摂食障害を自覚するまでの流れは以下の通りです。

 

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2015年9月:糖質制限ダイエット開始(56kg)

2015年11月末:はじめての過食嘔吐を体験

2015年12月:体重は開始時より5kg減(51kg)、体脂肪は4%ダウン

2016年1月:停滞期のはじまり

2016年2月ごろ:メンタルが不安定になり、友達との関係がこじれる

2016年5月:カウンセリング(認知行動療法)開始⇒先生との相性が合わず、2カ月で終了

2016年7月:ファスティングにより、開始時より9.5kg減(47.5kg)⇒ふらふらになり、すぐ停滞期の体重に戻る(50kg)

2016年9月:海外で体重増加(52kg)し、過食嘔吐が習慣化⇒帰国してから、週2回ペースで過食嘔吐

2016年12月~2017年3月:誕生日、クリスマス、忘年会、帰省、新年会、食&ダイエット関連の仕事により、過食嘔吐の回数増加(週3回)⇒メンタルが次第に不安定に

2017年4月末:風邪により体重減(48.5kg)

2017年5月:風邪の完治後、体重増加を恐れて、過食嘔吐の回数増加(週4回)⇒メンタルがさらに不安定になる

2017年5月31日:初めて「摂食障害」について調査&心療内科を予約

2017年6月:心療内科を受診。同時期、摂食障害カウンセラーとのセッション開始

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こうして経緯を見直すと、ダイエットって怖いですね。

痩せると欲が出て「あと2kg」と追い込むし、増えると焦って「食事制限を厳しくしよう」と追い込む。エンドレスで、自分を追い込んでしまう。

 

今年(2017年)の3月~5月は地獄でした。

年末年始に「食べる機会」が増えてしまい、その焦りから極端な食生活に。

その極端さはストレスを招き、栄養不足も招き、過食嘔吐が激化していきました。

 

●外食予定のある日:食事量をコントロールしようと思っても食べてしまい、ほぼ確実に過食嘔吐

●外食予定のない日①:徹底的にコントロールし、1日ほとんど何も食べずに過ごす

●外食予定のない日②:食べないはずが、外に出かけると一杯飲んでしまい、ひとりでダラダラと飲み・食べ続けて、最後は過食嘔吐

 

そのうちに、コントロールできている日数はどんどん減っていき、過食嘔吐している日が増え、このままいくと毎日、過食嘔吐するんじゃないかと怖くなってきました。

 

「どうせ吐くんだから、普段食べられないものを食べてしまえ」という、ゆがみまくった欲求……その欲求にとらわれたときは完全に「タガが外れた」状態で、自分が自分じゃないみたい。

頭のどこかにある過食スイッチがオンになると、まともに頭が働かなくなり、理性が全部吹っ飛んで、味なんてろくに感じる余裕がないほど、胃に詰め込んでいく。

こんなに”食べること”を愛して、食べものを大事にしてきた自分が、まさか「吐くための食べもの」を詰め込むようになるとは、思ってもみませんでした。

 

5月末、喉風邪が悪化して食欲がなくなり、味覚がなくなったときは、不快だったけどどこかホッとしてもいました。

ほとんど食べられず、痩せていくのが嬉しい気持ちもあったのですが、それ以上に安堵したのは

 

「これでもう、あんなふうに謎の食欲にとらわれて、吐きまくることもないはず」

「あの悪い習慣は、風邪で寝込んでいる2週間の間に、どこかへ吹き飛んだはず」

 

という思いでした。

ももちろん、そんなわけなかった。

 

風邪が治って、食欲が戻ったら、体力回復のために当然、体は食べ始めることを要求してきます。

でも、そうすると、せっかく痩せたのに体重が戻ってしまうのが怖くて、また厳しくセーブしてしまう。

だけど体は素直に食べることを要求してきて、結果的に風邪の前よりも過食嘔吐が悪化。

 

だんだん週に4回は過食嘔吐するようになり、私はどんどん自分が怖くなってきました。自分のことが信用できない、って思ったのは生まれて初めてです。

 

周囲にさりげなくヒアリングしてみたところ「あるある! 私は飲んだあと、ラーメン食べちゃう! しかも酔ってるから、吐くこともある~(笑)」「胃腸が悪いから、胃もたれのときに吐いちゃうときってあるよ~」など、明るい反応。

 

でもぜんぜん、安心できなかった。

そういうのとは、なにか違う気がしてならなかった。

 

私がダイエットを始めたころの過食嘔吐は、確かに「飲みすぎて、つい食べちゃった」「誘惑に負けて、つい食べちゃった」的な、かわいいものだったと思います。

 

でも今、毎日のように起きている衝動は、なにか違う。

自力では抑えられないもの。抑えようとしても暴れ出す心。

 

そのうちに「私は一生、食べたいものを食べられないままなんだな」「だけど太るのは怖いから、食べられなくて生活がつまらない」「それなのに、生きている意味ってなんだろう」「これで病気になったら、バカみたい」「死んじゃってもいいかもしれないな」みたいな思考になってきた。

 

我ながら「極端な思考だな」と思うけど、食べたいのに食べられないから、ほかに考えようがない。だけどもちろん、死にたくなんてない!

 

そんなモヤモヤが積み重なったある日、意を決して「摂食障害」について検索しました。

 

摂食障害 症状」「摂食障害 兆候」「摂食障害 嘔吐」「過食 嘔吐」とか、とにかくいろいろ検索して、ようやく私はまったく同じような衝動に駆られ、どうしたらいいかわからずに生きている、過食症の人々の存在を知りました。

 

私、本当に摂食障害になってるんだ……

愕然としながらも、肩の荷が下りたような気もしました。

真っ先に思ったのは「これは絶対、ひとりじゃ乗り越えられないから、専門医のところを訪ねよう」ということでした。

 

続きはまた次回に。

 

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