3歩進んで2歩下がってもいい~ダイエットと摂食障害と素直な心

大好きなダンスをもっと上手に踊りたくて、糖質制限ダイエットを始めたらつい行き過ぎて、摂食障害を患ってしまいました。今は治すためにセラピーを受けながら、健康的なダイエットを模索しています。日々「私ってこういう人間だったんだ」と、病気から学ぶことがたくさん! 回復記録、揺り戻し記録、克服のヒント、素直な気持ちを書き綴っていきます★

摂食障害を自覚するまで⑤旅先で過食嘔吐

前回はこちら

 

停滞期で焦りまくりの日々が続き、ストレスが溜まっていた私。

夏休みを利用して、海外へ2週間、ひとり旅に出ることにしました。

 

もともと、ひとり旅は大好き!

かつてはドイツ(一番好きな国です)に旅に出て、現地でビールとソーセージ、ポテト、ドイツパンのサンドイッチ三昧の日々を過ごしたものです(笑)

↑ この食生活、今じゃ考えられないですが…。

 

今回のひとり旅の目的は、ダンスのレッスン。

旅先がたまたま、オープンクラスのスタジオ(年齢・経験問わず、一回ごとのチケットで受けられるスタジオ)が多くて、旅先でレッスンを受けることで刺激を得たいと思っていました。

 

ただ、旅に出る=食事がおいしい=たくさん食べちゃう、のが今までのパターン。

それを恐れた私は、

①現地ではサラダ&シーフードのみ食べる(たまたま魚介のおいしい街でした)

②現地で泊まる宿のオーナーに、朝は卵料理のみにしたいと依頼(グルテンアレルギー傾向のあるベジタリアンと言い訳)

③現地に体重計を持っていく(軽めの体重計を用意)

の3つを決意しました。

 

旅先にPCを持っていくとはいえ、旅の直前はやっぱり仕事が超バタバタ。

さらに、また人間関係のトラブル(トラブルメーカーの友人のせいで、親友との間にヒビが入った)に巻き込まれ、かなりストレスフルに。

仕事&人間関係のトラブルに対処し、旅立つ前はほぼ徹夜の毎日でした。

 

現地では、予定通りにダンススタジオ巡り!

毎朝10時のクラスに出て、13時ごろにスタジオを出たら観光して、20時ごろに宿に戻る生活。

宿が朝食つきなので、朝はそれを食べ、あとは夕方に一食という「日に2食」計画を立てていました。

 

が………私はこの旅先で、初めて過食嘔吐が習慣化しました。

 

まず朝食は、私を含めて4~5人でいただくのですが(小さなB&Bでした)、私は事前に伝えていた通り、オムレツや目玉焼きなど、卵料理を用意していただいていました。

でも目の前には、焼き立てのパンやスコーン、パンケーキ、マフィンがずらり。

ほかのゲストはパンケーキにたっぷりとジャムやはちみつをつけ、チョコスコーンを食べ、さらに卵料理やサラダを食べ、オレンジジュースを飲み…と朝から食欲旺盛。

 

「おいしそうだな」と思いながらも頑張って耐えて、私は糖質の高いものには手を出さず、ずっと卵料理&紅茶だけ。

いろんな人に「君はそれだけなの?」「これもおいしいけど食べないの?」と聞かれながらも、ぐっと堪えていました。

「このあと、ダンスのお稽古だから、たくさん食べると踊れなくて」と毎回言い訳しながら。

 

そして、レッスン後はお腹ぺこぺこ。

レッスン内容がハードというのもありますが、旅先で緊張しながら踊っているので余計に。

最初は予定通り、夕方になるまで我慢して「日に2食」を守っていたのですが、観光の途中でふらふらになるので、レッスン後すぐに食べるようになりました。

さらに、現地に住むマダムとお友達になり、彼女からよくお昼に誘われ、ガイドブックでは探せないお店に行ける機会と思うと断れなくて…。

 

お昼は、なるべく「サラダだけ」「シーフードのグリルだけ」を死守してはいましたが、外国のごはんはそれなりにボリューミー。

しかも、大体ふかふかのパンがついてくる。断っておいても出てきちゃう(苦笑)。

 

さらに悪いことに、昼を食べるときに一緒にワイン(ワインのおいしい土地)を飲むのが習慣になり始めました。

日本でもよく昼から飲んでいますが、午後に仕事があるわけでもないし、旅先の解放感も相まって昼から3杯、4杯と飲み続け、だんだん気持ちがゆるんで「たまにはいっか」という気分に。

 

そして私は、ろくに観光もせずにホロ酔いで街中をウロウロし、こんな暴挙に出てしまうのでした。

 

●ふと見つけたスポーツバーで、ビールとフィッシュ&チップスをドカ食い⇒その数軒隣にあったお店で、タコスとワインをドカ食い

●教えてもらったパン屋で、フォカッチャ(かつての大好物)とライムタルトを購入⇒おいしくて一気に食べ、何度もリピ買い

●宿のそばにあったデパ地下で、おかず3品選んで1000円程度のセットにしてくれる惣菜屋を発見⇒けっこうなボリュームなのに、ほぼ毎日通う

●近所のスーパーにあったラップサンドにハマり、軽食と称してリピ買い

 

結果的に「日に2食」の計画なんて吹っ飛んで

「朝しっかり卵料理を食べたのに、昼もワインにボリュームのあるサラダや魚介を食べ、夜はホロ酔いで揚げ物やパンや甘いものをドカ食いしてしまう」

という、おそろしい毎日になってしまいました。

 

さらに体重計を持っていっていたので計測したら、当たり前のように体重増加。

旅に出る前は50kgで停滞して悩んでいたのに、旅先では52kgまで増えてショック。

毎日、かなりハードにダンスを踊っていても、観光で歩き回っていても痩せない。

しかも旅先ならではの便秘になり、日本にいるとき以上に焦りまくった私は……

 

ついに、嘔吐の習慣がついてしまいました。

さらに、旅先では下剤も毎日飲み始めました。

※現在は過食嘔吐のみで、下剤は週一回だけに収まってます

 

リラックスしたくて旅に出たはずなのに、ツラくて仕方ない。

せっかくの旅先なのに、食事が楽しめなくて、なのに酔って食べてしまう。

そして毎晩、宿のトイレで吐いたり、夜中に下剤が効いてきて駆け込んだり。

 

かつて、ドイツひとり旅をしたときは、こんなんじゃなかったのに何故、って泣きながら吐いてました。

 

ドイツでは、ホテルでたっぷりと朝食(パンケーキとオムレツ、ハム、マッシュポテト、キャロットラペがお気に入りだった)を食べ、あちこち歩きまわって観光し、夕方になったら夕食(ビール2杯とソーセージやレバーケーゼなど肉料理)を食べても、全然太らなかった。それどころか、毎日スッキリ爽快で痩せたのに…って。

 

今ではわかります。

ドイツでは食べたいものを食べて心が満たされていたから、ドカ食いしなかった。お腹が空ききってから夕食を食べていたので、意外に少量で満足していたし、じゃがいもを摂っていたので食物繊維も十分だった(私はじゃがいもと相性がいいのです)。

 

でも、旅先ではそんなこともわからず、アルコールを摂取するたびに「まあいっか」と意志が弱くなる自分を責め、ひたすら吐き、翌朝にびくびくしながら体重測定をして、変わっていない(または増えてる)ことに恐怖心を抱き、でもまた昼から飲んで食べてしまう…という毎日。

 

もう旅を楽しむどころじゃなくなってきて、早く帰国して、厳密な食事制限をしたいと願うようになりました。

 

実はこのとき、一瞬だけ「これって摂食障害?」という想いが頭をよぎったのですが、それを認めるのが怖くて「いやいや、旅先で非日常だから」「アルコールのせいだから」と自分に言い聞かせてしまいました。

 

これが初めて、過食嘔吐が習慣化したときの思い出です。

なんてもったいない旅をしたんだろうと思いますが、非日常の旅先だったからこそ、私の本能が「ダイエットやめたいよ」「好きなものが食べたいよ」「全力で楽しみたいよ」って、子供みたいに泣いてたんだと思う。

 

なお、日本に帰国してからは、ますますハードに食事制限を開始。

日に糖質20gと決め、摂取カロリーも600kcal程度に抑えはじめました。

尋常じゃないですよね……(汗)

 

続きはまた次回に。

 

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